電子ピアノのシャドートレで基礎筋力UP!



     ピアノはスポーツか? と一部で議論されることまであるくらい、

     ピアノ演奏には 他の楽器とは比較にならないほど、
     アスリート能力が求められます。


     素早い指の動き だけでなく、長時間の演奏 に対しても、
     基礎筋力の高さは求められますので

     指の動きがなめらかじゃない状態で、無理に 大曲に挑戦 しても、
     残念ですが、道半ばで挫折するのは確実です。

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     ですから、大曲に挑戦したい と思ったら
     最初に基礎筋力 を高める準備も大切です。

     指に基礎筋力 がないと、

     「私、ピアノを習って○年になるけど、いまだに指が速く動かないんだよね~。
     毎日練習はしてるのに、なんでだろうね~」


     となってしまいます。



  電子ピアノで、基礎筋力を上げるトレーニング


     今回は、電子ピアノ を活用した、

     「指の筋力アップ」 について解説します。

     電子ピアノを使って、スポーツのトレーニングのような

     「基礎筋力を上げるトレーニング」 をやるのです。


  ※ このトレーニングは、消音ユニットつきのピアノや、電子ピアノのように
     自由に音量を調整できる機種 でなければできません。

     ミスの音が聞こえないよう、ボリュームをゼロにする必要があるからです。



  - 予備解説 -


     ボクシングの練習のように、目の前に 誰もいないのに

     空間に向かってパンチを繰り出したり 相手のパンチをよけるしぐさを見せる
     頭の中の敵 と闘うイメージトレーニング。

     これを シャドートレーニング といいます。

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     このシャドートレは、
     頭の中のイメージしだいで、強敵を登場させることも出来ます

     たとえば、自分が本当は、「普通の中学生」 だったとしても
     頭の中で勝手に、プロボクサーと対戦することもできます。

     当然、相手の動きは素早い。こちらのパンチはヒョイヒョイよけられてしまう。


     その 頭の中の素早いイメージ に合わせ、相手のパンチをよけながら
     自分もパンチを出そうとすれば、

     鏡に映る自分の動きは、元の自分に比べて 格段にキレを増します。

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     頭の中に高いイメージを持ち、そのイメージに合わせて身体を動かすことで

     普段は出来ない動きをしたり、素早い反応を条件反射として学習する。


     これが、シャドートレの効果です。

     ピアノでも、このようなトレーニング効果が得られれば、素晴らしいと思いませんか?



  最初に基礎筋力を上げてから 後から鍵盤に戻ってくる


競技 に向けた強化トレーニングは

その 競技 で使われる筋肉を トレーニングすることで
最も威力を発揮します。

競技 の特徴 とトレーニングメニューを照らし合わせ
競技内容 に沿った筋肉を 重点的に強化することが大切です


     これは、筋力トレーニングにおける、特異性の原理 の解説ですが

     太字の 「競技」 を 「目標曲」 と置き換えて読んでみると、

     ピアノの効果的なトレーニング法が分かると思います。


     目標曲 に向けたトレーニングは、
     その 目標曲 の特徴に合った筋肉を重点的に強化すること。

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     先ほどの 「練習曲を効果的に使うこと」 のページでは、

     「目標曲に合わせて練習曲をセレクト」 する方法を解説していますが
     このやり方には欠点もあります。

     「練習曲が弾けるようになるための練習 も必要」 ということです。


     もし、その練習曲が難しすぎたら、どうでしょうか?

     目標曲に入る以前に、練習のための練習 さえ、何日もかかります。

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     普通の先生に 「指が速くなるにはどうすればいいですか?」 と尋ねると

     「練習曲」 という答えが返ってくると思います。

     でも、スポーツのルールに照らし合わせたら、

     筋力トレーニングのような 特殊訓練 をして、最初に基礎筋力を上げてから
     鍵盤に戻ってきた方が速くなると思いませんか?

確かに、最初に 筋トレ みたいなことをして
指が速く動くようになれば、上達も早そうです


     実は、その方法が、シャドートレなのです。



  シャドートレ (指の基礎筋力をつけるためのトレーニング)



 用意するもの


   ・ プロの演奏するCD
   ・ 電子ピアノ (消音ユニット付きピアノ)




     -やり方-

     まずは、実際のピアノ並の音量で、目標曲のCD を再生します。

     そして、耳でプロの演奏を聴きながら、ボリュームをゼロにした
     電子ピアノの鍵盤で シャドートレーニングを行います。

     (本当に自分自身が その曲を演奏しているかのように
     タッチや強弱、テンポ変化、指の速度など、CD演奏との一体感を持たせます)



     当然ながら、プロの演奏は速い!

     それに合わせて、「なりきり演奏」 で弾こうとすると、

     今まで経験のない速さで、腕をブンブン振り回す ことになり
     鏡に映る自分の動きは、元の自分に比べて格段にキレを増します。

     (鏡の中の自分が、まるで上級者そのものの動き)


     これが、

     「頭の中に高いイメージを持ち、そのイメージに合わせて身体を動かす」

     というシャドートレの特徴 となるわけですが、一つ問題が……


  その速さで弾こうとしたら、絶対に正確に弾けませんよね?


     その通りです。

     鍵盤の正確性 に注意を払っていては、とてもその速度では弾けませんし
     そもそも、難しすぎて、そんな曲 実力では弾けません!

     ですから、電子ピアノ を使って、ボリュームゼロで弾くのです。

     CDの音とタイミングさえ合っていれば、演奏ミスや指使いもデタラメでOK。

     その曲の演奏スピードと、運動の特徴だけ、指の練習用に借りてくるのです!


  えっ? 本当にそれでいいのですか?


     真面目な方ほど、そのような練習には抵抗があるかもしれませんが

     今やっているトレーニングは、シャドートレ。


  目標曲 に向けたトレーニングは、
  その 目標曲 の特徴に合った筋肉を重点的に強化すること



     ですから 目標曲 の特徴に合った運動能力のトレーニング だと思って
     「なりきり演奏」 で身体を動かしながら、速い動きを身につければいいのです!



 一石二鳥の効果!!


     ちなみに、このトレーニングの効果は 「一石二鳥」


1.プロの表現を指で吸収
2.鍵盤上の指の体操による、筋肉の強化


     CDのタイミングに合わせて、シャドートレとして 鍵盤を叩けば、
     プロの使うリズム変化や、細かい表現力も、指で吸収することができるのです。

     そして、演奏のテンポ、タッチの強さ、微妙な表現など、
     全ての指のコントロールが CDの音とピタッと一致して、

     最終的に、

     「このプロの表現、もしかして今の自分なら出せるかも?」

     と思えるようになれば、合格です。

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     この練習をした後、再び 目標曲 に戻ってきた人は

     指は、演奏のコツを すでに知っています。
     頭にも、演奏のコツが 全て入っています。



     その状態で、目標曲の練習 ができるわけですから、

     シャドーでは無視していた、「ミスタッチと指使い」 をキチッと修正しにいく
     だけで、

     「曲の練習開始」 から 「仕上がり」 までの期間が、
     驚くほど短期間で済んでしまいます。

     これが、電子ピアノを使った、シャドートレーニングという練習法です。

     先ほどの 「練習曲を効果的に使うこと」 と組み合わせて練習すると、
     さらに効果は倍増です!



 指のスピードは、筋力です!


    自分が弾けるようになりたい  目標曲  と、
    今の自分の 指の速さ を比較してみてください!


今、 目標曲 にどのくらい、指のスピード が足りませんか?


    それを、スポーツ的なトレーニングで埋めにいくのが
    電子ピアノでのシャドートレです!

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    いくら音符がスラスラ読めても、

    机の上で指を動かすときでさえ、指が思うような速さで動かなかったら、
    ピアノの技術以前に、目標のスピードは出せないのです。


    自分では気づいてない 「本当の問題点」

    それに気づかないと、焦って 練習依存症になるだけで、
    「やってるのに伸びない!」 と、精神的に疲弊してしまいます。




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