アシュケナージの奏法分析
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     アシュケナージのピアノ に強い影響を与えた師匠は、

     ピアニストとしても名高かった
     レフ・オボーリン (ショパンコンクール 初代優勝者) と言われています。

     レフ・オボーリン の叙情性を感じさせるピアノは、

     ピアノの音自体を美しく響かせ、アシュケナージもその音を引き継いでいます。



  アシュケナージの音の秘密


     さて、そんなアシュケナージの音の秘密はどこにあるのか?

     巨匠の演奏の秘密を探るため、スロー再生で、指の動きを分析してみましょう。


 ●指の運動●

     アシュケナージの演奏は、映像で見るととても鋭利な印象です。

     特に、速いパッセージなどは、瞬間的な激しさが見られます。

     オリンピックの体操選手のような律動感があり、バレエのような優雅さで演奏する
     ピアニストとは、対極に位置します。


 さて、指の運動をよく見てみると、
 第2関節をベースに、ピアノを弾いています。

     また、特筆すべき点は、鍵盤と指の距離が、驚くほど狭いこと。

     (目測で、2cm程度。強い音を出すときでさえ、10cmも離れていない)

     鍵盤の上を指先がすべっているのです。
     そのため、指自体の運動は、最小限に抑えられています。

     ちなみに、「卵を握った形」 か 「伸ばした指」 か?

     その表現で言えば、どちらも当てはまりません。
     その中間です。

     強いて言えば、「伸ばした指」 寄りでしょうか?



     しかし、全く逆に、ジャンケンのグーに近い形をとることもあります。

     固い音、柔らかい音で、臨機応変に、手の形を変えているので、
     基本ポジションが、かなり読み取りにくいのです。

     これも、やはりひとつのヒントでしょう。

     基本に縛られすぎず、臨機応変に弾いている・・。



  指の形については?


     指の第3関節 (根本) は寝かせ、
     主に、第2関節に負担を集中させているようです。

     これは非常に珍しい弾き方です。

     この奏法だと、弾きにくくて演奏難易度が上がってしまうと思うのですが・・・。

     親指の形にも焦点を当ててみましょう。
     親指は、鍵盤に平行に、指を寝かせています。 (斜めにならない)


     


     固い音を出すときは、斜めになることもありますが、特筆すべき点は、
     鍵盤の端を指の横で叩いているということ。

     黒鍵、白鍵ともに、鍵盤の端に対し、爪の外側を当てています。


     最後に小指にも焦点を当ててみましょう。

     アシュケナージの弾き方は、指先が立っています。
     これはおそらく、指使いによる音のバラつきを抑えるためだと考えられます。

     他の指に比べ、小指は短く、そして弱いので、普通に弾くと、小指の音は
     他の音に比べて若干弱くなります。

     これでは小指の音が弱点になりますので、小指を立てることによって、
     音を強くしているのでしょう。


     しかし、この形をとるには、小指の指を独立して相当鍛えなければなりません。

     小指の筋力が弱いと、第2関節は、もっと丸まってしまうのです。

     映像を見ながら分析すると、彼の指がいかに強いかがわかります。





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