プロの演奏の分析の仕方



 【自分の才能の磨き方シリーズ その5】
小さい子が、字が下手な理由は

そもそも 「完成形のイメージ」 がないまま書いてることと
手先が不器用で、指のコントロール力が未熟なことが原因。


    これ、ピアノの練習でも、心当たりありませんか?

    そもそも 「完成形のイメージ」 がないまま練習している……
    今までの自分の失敗の原因も、まさにコレではありませんでした?

    みんな、プロのピアニストに直接習いたい と思うのは、
    プロのピアニストしか知らない、演奏の極意を教わりたいからですよね?


    それ、CDを自分で分析すれば、同じことが出来ますよ!



  完成形のイメージを固めよう!


    お手本を聴いて、表現を吸収するといっても、普通の人には
    やり方が分からないと思います。

    普通にCDを聴いても、
    CDの演奏は、次から次へと流れていってしまいますし

    どう弾いているのか聴き分けられたとしても、いざ自分がピアノに向かうと、

    さっき聴いた内容を、一発で忘れてしまって、
    どう弾けばいいのか、正直よくわからない……。


  分析って、どうすればいいのですか?

    CDを分析するときは、『音を記憶する』 のではなく、
    聴いて気づいた内容を、ノートに記録するのです!

    プロの弾き方を分析するのは、プロの音を再現することが目的なのですから

    プロはどのように弾いているのか?

    そのテクニックの方を分析してみるのです。



 CDの分析の仕方! (ボリュームとテンポ)


  プロ演奏の分析 ボリューム


    プロのCDを聴いて、右手、左手パートごとの、独立した音の強さを調べます。
    強弱は5段階程度に整理し、音の強さをマーカーで色つけします。


(色の例  水色   黄緑  色なし  オレンジ     )
pp mp-mf ff



    色の塗られた楽譜は、音符ごとの音の強さ、弱さがカラーで表現されます。

    これで、プロの使う高度なテクニックが、視覚的に目の前に浮かび上がりました


    優先すべきは、「プロの使うテクニック」 のあぶり出し です。

    以後、ピアノを練習するときは、このマーカー色分けを意識しながら
    ボリューム変化の練習をすると、プロの表現力を短期間で吸収することができます。

    また、右手と左手の音量バランスの取り方や、曲中最も盛り上がる箇所の、
    強弱の変化の流れなども、

    マーカーの色分けで分析された楽譜を見れば、一発でプロの仕掛けがわかります。

    これらは皆、普通にCDを聴くだけでは分からないことばかりです。


  プロ演奏の分析 テンポ


    クラシックの曲の場合、テンポの揺れのかけ方も表現の重要な要素です。

    これは、ボリュームより感覚的になるので
    言葉によるメモを書き加えましょう。

    「ここ、ちょっと伸ばす」 とか 「ここでゆっくりブレーキ」 とか、

    他人が読んで意味不明でも、自分で分かればそれでいいので、
    自分に合う直感的な表現で、注意書きを書き加えましょう。

    後から読み返したとき、それが何を意味するか、ピタッとハマってる言葉なら
    それでOK!



 プロの使う強弱と、テンポの揺れが、自分の前に現れました


    ここまでの分析で、プロの使う強弱と、テンポの揺れが、自分の前に現れました。

    この楽譜を使って練習すれば、
    「プロのピアニストから直接、個人指導を受ける」 ……とまではいかなくても

    その状況にかなり近い、
    一般のピアノレッスンのレベルを超えた、細かい情報まで得ることが出来ます。

    例えばプロは、構成上は単なるリピート記号での繰り返しでも、
    1回目と2回目では、強弱の色づけを微妙に変えているのです。

    楽譜上は全く同じ音符なのに、
    1回目と2回目では、微妙にニュアンスの違いを加えているのです。


  えっ? 同じだからラッキー! って弾き方じゃないの?

    ……このようなテクニックは、自分で細かく分析して、比較しないことには
    普通にCDを聴いてるだけでは、気づかないわけです!

    また、楽譜上の強弱記号「<」「pp」なども、CDのテクニックをよく聴くと

    「100%楽譜の通りには弾いていない」 んです!


  ええっ? そうなのですか?

    これも知らなかったでしょう?

    プロは、わざと楽譜の通りに弾かないこともあるのです。


  そんな! 子供の頃は記号を守れ! って怒られてました!
  違う弾き方すると、叩かれることもあったのに


    これで分かりました?

    だから、言われた通りに練習しても、プロみたいな音にならなかったのです。


    プロは、一般に知られているより高度な手法を、混ぜ込んできます!

    CDのように、美しく弾けるようになりたい! と思って練習しているのに
    CDの演奏そのものが、楽譜とは違う表現手法をとっていたら

    自分がいくら、「楽譜の通りに」 弾いていても、永遠に同じような演奏には
    ならないわけです。

    もう、スタート地点から違うのです!

    実際、大ピアニストである、ヨーゼフホフマンと、フランツ・リストも、二人とも
    これを肯定することを言ってますよ!


    ヨーゼフホフマン

    音符を正確に弾いていたとしても、芸術作品の生命からはほど遠いのです。
    音符の裏にある 「行間を読む」……
    
この行間にこそ、芸術作品の塊が秘められているのです。

    作曲家本人の指示さえ、「唯一の正しい解釈」 の絶対的な権威ではないのです。
    ですから作者の考えに盲目的に縛られるのは、真理ではありません。

    それより、作品そのものを、自分自身の芸術的な目で、
    正当に評価することが重要なのです。


    フランツ・リスト

    演奏家は作品の消極的な召使いではない。

    作品の演奏は、音符どおりに弾けばよいというものではなく、
    創造的能力を必要とする。

    また、その演奏の価値は芸術家としての教養にかかっている。


 あれ~ 二人とも、私が教わってきたことと違うことを言ってる!


     音符通りに弾くだけではダメ! 創造的能力で行間を読むこと!


    考えてみたら当たり前でしょう? プロなのですから。

    だから、本当にCDのように弾きたいと思ったら、その手法ごと再現デキナイと
    どんなに頑張っても練習しても、永遠にCDみたいな演奏にはならないのです。

    プロは、私たちが教わったようには弾いていないのです。

           ・
           ・

    同じことは、以前購入した、ハーバード大学教授の本

    『ハーバード大学教授がこっそり教える あなたの「天才」の見つけ方』

    という本にも書いてありました。


基礎を繰り返しさらう という漠然とした方法では、
まずもって 平凡な結果 しか得られない。

たとえばテニスの場合。

私はテニスキャンプで、
ラケットの持ち方やサーブのトスの上げ方をこまかく教わった。

キャンプに参加していた全員が、同じやり方を教わった。

その後、テニスの全米オープントーナメントの試合を見ていた私は

一流選手たちの誰ひとりとして私が習ったやり方ではサーブしていない
ことに気づいた。

しかも選手ひとりひとりのサーブのやり方は、少しずつ違っていたのだ。

学問であれ、運動であれ、芸術であれ、
本当の専門家から直接技能を習う人は一握りにすぎない。 (一部略あり)

     引用元 『ハーバード大学教授がこっそり教える あなたの天才の見つけ方』


    プロは最前線で戦っているのですから
    一人一人の手法が違ってるのは当たり前ですし

    プロの手法がそう簡単に、一般人の所まで降りてくるわけがないのです。

    だから、世界的なピアニスト本人に教わりたいと、みんな思うわけで

    本当にすごい演奏をしたいと思ったら、世界的なピアニストに直接教わるか、
    自分で分析しないとわからないのです!



  プロの手法を自分で分析するなら?


1. どのように演奏の波がかかっているか?
2. どこが「勝負ポイント」か?
3. なぜ、わざと楽譜の指示をはずして弾いているのか?


    聴くたびに注目すべきテーマを変え、気づいたことを書き込みながら

    これは社外秘ですよ! 企業秘密ですよ!

    というところまで、見抜いてしまうこと!


  ボリュームとテンポ以外のまとめかた

    分析の基本は、CDをとことん聴き込むことではなく
    演奏を何度も聴き返しながら、メモを付け足していくことです。

    気づいたことを、どんどんノートに書き込む
    一回聴くごとに、何項目もメモを追加するつもりで、とにかく数を増やす。

    いったん、自分の限界に行き当たって、メモが出尽くしたら、
    翌日は、メモとCDを照らし合わせながら


×
これが演奏の極意 重要 参考になる ボツ


    このように分けていって、
    重要度が高いものだけ、色つけした楽譜に清書する。

    最初に数をたたき込んで、後から情報の精査。

    音の強さを色つけした楽譜と、そこに清書した言葉……
    それが、自分専用の演奏マニュアルとなります。

    (あとは、マニュアルの通りに練習するだけでOK)


  さらに情報を付け足す!

    実際に演奏してみると、お手本の音とはズレが感じられるものです。

    こちらに対しても、自分の演奏を録音して、お手本との違いを言葉にして
    ノートに書き込みます。

    自分の演奏との違いを発見することで、自分の演奏中にあった
    『違和感の正体』 を浮き彫りにするのです。

    あまり、自分の欠点とは向き合いたくないでしょうが、
    拷問とか罰ゲームだと思って、逃げずにやりましょう!

    気になった点は、どんどんノートに書き込んでいく。
    もう書けることがなくなるまで、数をたたき込む。

    同じく、翌日……

    中身を精査して、楽譜に清書するものだけ拾う。

    楽譜そのものには、あまり書き込みが多くなりすぎても逆効果なので
    楽譜に書き込むのはエース級の情報のみ!


  さらに本格的な分析をするときは?

    CDを聴き返すたびに、注目するテーマを変えることです。

    たとえば、1回目はわざとボヤ~っと聴き流して、全体の特徴や印象を拾う。

    全体の構成は、このように組み立てているんだな!
    というのをメモしたら、2.3回目以降に聴くときは、

    曲そのものを 『大ブロック』 『中ブロック』 『小ブロック』 と
    おおまかに 3つくらいのグループに分けて、それぞれの視点から 分析を行う。

    その時々で、視点を変えることで
    『幹』 ・ 『枝』 ・ 『葉っぱ』 の順で、注目する場所を変えていく。


・ まず1回目は 一番大事な 『幹』 を確定させる!
 (曲全体から感じた印象。演奏の構成。弾き方の特徴など)

・ 2回目は 『枝』 をとりにいく 
 (ページやブロックごとの弾き方の特徴・仕掛けなど)

・ 3回目で、『葉っぱ』
 (細かいボリューム変化や音色、響きまで見に行く) 



    そして、細かいところまで理解できたら、今度は全体のバランスに戻って
    『葉っぱ』 が全体の中で、どういう役割だったのかを見返すのです。

    同じCDを聴くのでも、聴く意識、焦点を当てる部分を変えながら
    何度も聞き直すわけです。

    「発見するために聴く」 わけですから、
    毎回聴くたびに何らかの発見があるし、それが自分の知識となっていく。

    「演奏の意図」 や、それを支えるテクニックも同時に分かるから、
    今後自分が重点的に取り組むべき 「練習テーマ」 も見えやすい。

    普通の先生にレッスンを受けるだけでは得られない知識や物の見方を
    分析からは吸収できるのです。

    分析には、このようなスゴイ効果があるのです!

    プロのピアニストみたいに上手になりたいなら、今すぐやることは、分析ですよ!




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 表現のコツ


  

 表現のコツ


  字が上手になるのと同じ
 練習曲の知識のまま

  練習曲は使い方次第
 練習曲を面白いに変える

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 プロの音楽家の練習法

  練習には一貫性を
 上手な演奏の条件とは?

  表現は言葉ですか?
 言葉は単なる伝達手段

  

  私には才能ある?
「隠れた才能」 があるかも?

  『守・破・離』
 飛ばせるのは天才だけ

  答えを知ってる状態から
『お料理のレシピ本』 と同じ

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