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『守・破・離』

【自分の才能の磨き方シリーズ その2】
上手な字を書きたい! と思ったら、
自己流でどんどん書き殴るより
お手本の字と見比べながら、自分の文字バランスを修正したほうが
確実にうまく書けるものです。
ピアノの表現も同じように、「楽譜の解釈」 と言いながら
実際には、自己流のおかしな演奏を繰り返すより
プロのCDのテクニックをお手本に、自分の弾き方を技術的に修正したほうが
確実にうまく弾けるものです。

字の上手下手なら、これ以外ありませんよね?
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でも、お手本聴いていいのですか?
子供の頃は、CDは聴いちゃダメと言われてました! |
CDを聴くと、自分で譜面を読んで考えなくなるから
お手本を聴いちゃだめですよ |
そう教わる方が多いのも事実ですが
じゅうぶんな音楽的教養のないまま、 『守・破・離』 の 「守」 を飛ばして
いきなり 「離」 からスタートしてしまうと
世間の価値観から離れた、おかしな演奏ができあがるだけですよ?
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物事の上達手順は、まずは 『理想を知ること』 がスタートなのです!
他人の成功例を全く研究しないまま、いきなりうまくいかせられるのは
天才だけなのですから
最初はむしろ、どんどんお手本を聴いて、
プロのピアニストの成功例を研究することこそが、上達の近道なのです!
千利休の短歌から一字ずつ取った、 『守・破・離』
『守・破・離』
物事を学ぶときの順番は、まずは
(守) 師匠 (お手本) の教えを守り 完全に身につけること それができるようになったら、
(破) 教わったことの改善を考え、自分でも工夫 すること
最終的には、
(離) 師匠を超え、その道の先駆者となる こと しかし、師匠から独立し、自分の道を歩き出しても、 師匠から教わり学んだときの精神 を忘れないこと。
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武芸や伝統芸能の世界には、 『守・破・離』 という言葉があります。
ご存知ですか?
「守」 【無知-真似る段階】
知識や経験の浅い分野では、自分で考えても何も出てきません
まずは正解 (理想) を知ることからです!
最初はプロのテクニックの研究から始めます。
「模写をするのは、私のプライドが許さなくて……」 と言わず
気に入ったCDを見つけたら、ひたすらお手本を模写してみてください
音の強弱、テンポの揺れ、音のバランスなど
できるだけお手本を細かく観察し、そのままそっくり吸収してみましょう
細部までプロのテクニックを吸収し、その技術を自分で学びとれば
普通のピアノレッスンで、何年も教わること以上に、
確実な技術や知識が短期間で身につきます
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「破」 【思考-考える段階】
少し経験の上がったこの時期は、自ら工夫する時間を増やします
今までは、お手本を、そのまま模写するだけでしたが
この段階からは、丸呑みイエッサー状態から少し進化し
自分なりに考え、お手本から離れた実験も試みてみます。
(試行錯誤の実験を取り入れてみる)
しかし、独自の理論を確立するには、まだまだ経験不足なので
肝心なところでは、お手本に戻ることも必要です
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「離」 【卒業-独自の世界を創造】
考える時期を終え、卒業の時期です
これからはお手本を超え、業界の先駆者として
未知の領域を自分の手で切り開きます
伝統的な考え方 や 今までの常識 を超え
最新の理論を編み出します
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どうでしょう? 改めて整理してみると、これこそが一番実力のつくやり方で
昔から 『守・破・離』 と言われ続けているのも、わかると思います。
たとえ、この言葉を知らなくても、
成功する人はみんな同じことを、やってますよ!
スポーツなら、フェイントが上手くなりたい少年が、その練習のために
プロの動画をスロー再生して、同じように練習 (守)
そして、上手くなったら、ちょっとずつ改良して (破)
最後には、オリジナルのフェイントまで編み出してしまう…… (離)
お料理が上手になる過程も、
最初は 『レシピ本』 や 『母の手法』 を守ることから始まり、
やがて自分なりに違う材料の組み合わせや、別な調理法も模索し、
ベテランになると、「今ある材料で、思いつきでテキトウに!」 でも、
毎回それなりのものが作れるようになってしまう。
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ほらね、この言葉を知らなくても、みんな同じなのです!
いきなり 『守』 を飛ばして成功など、天才にしか無理なのです。
関連リンク …… コロンブスの卵

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