何度やっても、パーフェクトにならない

通し練習 をしてると、何度弾いても、必ず 数カ所 間違うんです! 先ほどミスした場所 をつぶして
さあ 今度こそ100点 とれるはず!
ところが次に弾くと、今度は さっきとは違うところ をミスしてしまう! (いつもは間違えないところを、今回だけミスしてしまった) ・ ・ その場所もつぶして、さあ今度こそ100点 とれるはず! するとまた、別なところをミスしてしまって・・・・・・ 何度やっても、パーフェクトにならない! (エンドレスのモグラ叩き状態)
それは不思議でも何でもなく、当たり前のことなのです!
【曲全体を ミスなくパーフェクト】
入門 … 特に 問題なく、楽勝
初級 … 真面目に 練習すれば、狙ってとれる
中級 … 猛練習 すれば、とれることもある (発表会など)
上級 … 猛練習 しても、滅多にとれない (コンクールでも)
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おわかりでしょうか?
「一度もミスしたくない」
というテーマをもし 本気で 取りに行きたいなら
相手との、圧倒的な実力差が必要で
自分から見て 「余裕で弾ける 格下の曲」 を扱うしかないのです!
でも、この曲を スラスラ弾ける人 もいます!
上手な人なら、確かにこの曲もパーフェクトに弾けるでしょう!
でも、それは文字通り 『上手な人』 だからであって、
その、上手な人 がこの曲をスラスラ弾いてるときって
「最上級の人」 が 「中級の曲」 に降りてきたケースでしょう?
(強い人が、弱いものイジメにやってきた状態)
その上手な人だって、もっと曲のレベルが上がった状態……
「自分と同等の難しい曲」 や 「自分より格上の曲」 にはボコボコにされますよ!
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 | でも、発表会などで 完璧に弾けてる人もいますよね? あれはどういうことなのですか? |
発表会の前は、先生からこう言われていませんか?
・ 一度完成させて、それから少し寝かせて、また練習しなさい!
・ その曲を嫌いになるくらいまで、徹底的に練習しなさい!
・ ギリギリで間に合わせようとするのではなく
完璧な状態から、さらにその先を目指して! |
(根性論だけでアドバイスになってない)
ただ、本当にそれを守って練習して、 もうこの曲では絶対に間違わない自信があるぜ!
そうなるくらいまで、その曲への猛練習を重ねた後だからなのです。 そして・・・・・
そう感じる頃にはその曲は、もうその人から見て
「2ランク」 どころか、「3ランク下」 まで落ちてる。
(だから、本気で 「パーフェクト」 を狙いたいなら、最後は根性論になるのです)
プロでも本当は、演奏前には不安で緊張してドキドキしてるし、
演奏中だって、ところどころミスしてるのです。
youtubeで、プロの演奏の動画を見ると、ほとんどの演奏で、
ミスに気がつきますよ!
(聴いても全然分からない人は、終わった後の表情に注目すると、わかりやすい)
→ あ~あ、やっちゃった! って顔してますから。
それが示す事実は……
普通のコンサートどころか、TVカメラが入った特別な本番でさえ、
プロでもミスは消せていないのです!
たくさん練習したらミスはなくなる なんて、単なる思い込みなのです!
子供の頃のレッスンのルールで、誤解を招いただけ
子供の頃は、先生から、 「ミスをしないでください」 と言われていたと思います!
ミスはしないでください!
間違わずに丁寧に弾いてください!
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でも 子供の頃って、ただ単に 「次回までの範囲」 を指定される ノルマ形式 のレッスンだったので、 指定された課題に対して 次回のレッスンまでに、すでに弾けてないとダメ と言われていただけ!
漢字テストで、「100点以外は失格」 と言われてるルールと同じなのです。
ミスしたことではなく、練習が間に合わなかったことを怒られた
子供の頃は、ノルマ達成のために
レッスンの前 に、必死に練習してたでしょう?
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「次回までの範囲」 を指定されて、 ここまでパーフェクトに弾けるようになってきてね! そう言われて、じゅうぶんな練習期間もあったのに、 うっかり油断して練習をサボってしまって、練習が間に合わなかった! (その結果、先生の前で、ミスを連発!) ・ ・ すると、先生の目には 「練習不足」 がクッキリ映るわけですから 「ミスをしないでください」 そう言われるわけです!
それは、ミスを怒られたのではなく、練習不足 を怒られたのです! だから、ミスの指摘だけでなく、この言葉もセットだったでしょう? 「もっとたくさん練習してください!」
子供の頃のルール を いつまでも引きずってませんか? ミスすると、先生に怒られる! 本当は、ミスを怒られていたわけではないのです。 そもそも 「ミスなくパーフェクト」 が、狙って取れるのなんて、 初心者のうちだけなのです。
中級以降になると、「ミスをしないで」 と言われることは少なくなり
上級になったら、もう完全に、その言葉は言われなくなります。
(言われて簡単にできるなら、プロは絶対ミスしないわけで・・・)
【曲全体を ミスなくパーフェクト】
入門 … 特に 問題なく、楽勝 初級 … 真面目に 練習すれば、狙ってとれる 中級 … 猛練習 すれば、とれることもある (発表会など) 上級 … 猛練習 しても、滅多にとれない (コンクールでも) |
なのに、相手の強さを計算に入れず、先生だけでなく、親からもずっと
1度もミスしないで! と、言われて育ってきたものだから ミスしてはいけない! という刷り込みが、あまりにも強烈すぎただけ!
本当は、上手な人ほどミスで動揺せず、「瞬時の回復力」 を磨いているので
一番狙うべきは、一度もミスしないことではなく
「弾きながら回復」 の技能なのです。

伴奏では 「ミスからの復帰法」 から教わります
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